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スカパー宇宙通信買収、通信・放送激戦に先手、衛星連合で生き残り。2008/02/13, 日本経済新聞 朝刊, 9ページ, 有, 1025文字
スカパーJSATの宇宙通信買収は、今後始まる放送・通信産業の大きな変化に先手を打ち、CS(通信衛星)放送の生き残りをめざす狙いがある。国内向けの通信衛星の運用を一社に集約することでNTTグループやKDDI、CATV国内最大手のジュピターテレコムなど“地上勢”との本格的な競争に備える。(1面参照)
宇宙通信はかつて米衛星放送会社「ディレクTV」の日本での事業展開に参画。一時はスカパーJSAT陣営と競合関係にあった。だが放送と通信の融合という大きな環境変化が進む中で、光ファイバー回線という“地上勢”との競争が焦眉(しょうび)の急の課題に浮上。衛星という“空同士”の競争にこだわる余裕はなくなっていた。
これまではCS放送会社が衛星経由で番組を流すなど共存関係にあったCATV業界でも大手のジュピターテレコムなどが独自に光ファイバー網の整備に着手。NTTやKDDIなどの通信大手も自社の光回線網を使って映像を配信する事業を進めている。
双方向性や安定性では光回線が優位に立つが、回線網整備には巨額の投資が必要でNTTグループも二〇一〇年度の光回線の加入者目標を当初の三千万件から二千万件に引き下げた。スカパーJSATは宇宙通信の買収で衛星を一体運営してコストを削減。全国の家庭へ一斉送信できるという強みを生かして光回線整備が遅れている地方の顧客などを先行して開拓する戦略だ。
もっともNHKや民放などが手がけるBS(放送衛星)デジタル放送も二〇一一年にアナログ放送が停止になるのに伴い、チャンネル数がさらに増える方向。衛星放送で一大勢力を築くスカパーJSATにとって今後三―四年が生き残りへの大きなヤマ場となる。
【表】スカパーJSATと宇宙通信の概要
スカパーJSAT 宇宙通信
発足の経緯
CS放送「スカパー!」「e2」を運営するスカイパーフェクト・コミュニケーションズと、衛星運営のJSATが07年4月に経営統合して発足
1985年に三菱グループ28社が共同で設立した衛星通信サービス会社。企業や官公庁向けの衛星通信サービスが主力
売上高(億円)
1,210 176
従業員数
776 185
保有衛星数
9 4
主な株主
伊藤忠商事、NTTコミュニケーションズ、フジテレビジョンなど民放各社。東証一部上場
三菱商事、三菱電機、三菱重工業など。未上場
(注)スカパーJSATの売上高は08年3月期見通し、宇宙通信は07年3月期実績
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