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VC大手4社の株価低迷続く――事業多角化の成否カギ(あすの勘どころ)2008/02/18, 日本経済新聞 夕刊, 7ページ, 有, 805文字
ベンチャーキャピタル(VC)各社の株価が、昨年来安値圏に低迷している。VCは未上場のベンチャー企業に投資し、上場後に保有株を売却して利益を得るが、新興株相場の下落に新規上場数の減少が重なり、事業環境が悪化しているためだ。二〇〇七年度の上場社数は九年ぶりに百社を割り込む公算も出ており、投資家心理をさらに冷やす可能性がある。
大手四社の株価は昨年二月に昨年来高値を付けて以降、下落基調が続く。ジャフコは先月、〇一年の東証一部上場以来の安値を更新した。
VCの業績は国内上場社数の動向に大きく左右される。ジャフコの場合、ネット株バブルの後遺症で社数が落ち込んだ〇四年三月期は、二期連続で連結最終赤字に転落。社数が盛り返した〇六年三月期は一転して、百億円強の黒字となった。
投資先がより多く上場すれば、それだけ資金回収の機会が増える。ただ前期は上場社数が百八十七社と〇六年三月期から二十社増えたが、純利益は八%減だった。
理由は新興市場の低迷。上場時の初値が抑えられ、高い利幅が取りにくくなった。ジャフコは前期、投資額に対する国内投資先の初値の倍率が三・一倍と約四ポイント低下。〇七年四―十二月期は二・八倍まで落ち込んだ。
エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズは投資損失の引当金繰入額も膨らみ、四―十二月期は最終赤字。日本アジア投資も大幅減益だった。
もっとも各社の連結PBR(株価純資産倍率)は解散価値とされる一倍前後まで落ち込んでいる。国内ベンチャー投資の採算が悪化するが、経済成長が続くアジアへの投資や企業買収投資で補う体制が整いつつある。
アジア投資は〇七年四―十二月期の海外の初値倍率が七・八倍と前年同期から急上昇。SBIホールディングスは五年以内に営業利益の半分を海外で稼ぐ計画。VCの株価は新興市場と連動しやすかったが、事業多角化が軌道に乗れば投資妙味が増す可能性がある。
(ベンチャー市場部伊藤正倫)
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