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投資尺度の基本(1)PER――収益力の有無を吟味(プロに聞く目からウロコの投資)2008/02/26, , 日本経済新聞 夕刊, 6ページ, 有, 1203文字
甲斐洋子氏
日本株は割安になったといわれますが、いざ買おうと思ってもどの銘柄を選んでよいのか迷ってしまいます。株価が実力以上の水準なのか、そうでないのかを測るモノサシを知る必要があります。ファイナンシャル・プランナーの甲斐洋子さんに教えてもらいます。
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業績は株価を決める大きな要素ですが、これから収益が伸びそうな銘柄をいかに割安な水準で買うかが株式投資で利益を得るための大きなポイントです。収益と比べて株価が割安か割高かを判断する指標であるPER(株価収益率)は、現在の株価を一株あたりの純利益で割って求めます。
株価が五百円、一株利益が二十円なら二十五倍。現在この銘柄は利益の二十五倍の水準で売買されていることがわかります。株価は将来の業績を予測して動きますから、尺度となるのは予想PER。一株利益は今期の予想値を用いるのが一般的です。
PERが高いほど「割高」、低いほど「割安」といえますが、低い銘柄が必ず上がるというわけではありません。長期にわたって高成長が見込める銘柄には、来期以降の収益に期待した買いが前倒しで入って今期のPERは高くなることが考えられます。逆に成長性が低いとみなされれば、安値に放置される可能性もあります。また純利益には本業以外の損益が含まれますから、一時的な損益の影響に注意を払う必要があります。
二月二十二日時点での予想PERの低い銘柄を見ると、不動産ファンド運営を手掛けるレイコフが一・四倍を付けています。四半期業績が最終赤字だったのを嫌気して、株価下落に拍車がかかりました。一方、丸の内に優良不動産を保有する三菱地所のPERは約四十倍と高水準です。一―二倍台という低水準でも今後の業績の行方を慎重に見通さなくてはなりませんし、高PER銘柄に買いを入れるには、前提となる将来の収益力に確信が持てるかにかかっています。
値上がりが期待できる低PER銘柄を見つけるには、ネット証券のツールなどでPER十倍以下の銘柄をリストアップして、収益源や業績を分析してみてはどうでしょうか。逆にいくら気に入っている企業の株でも、既に大きく値上がりしていて市場平均や業種平均を大幅に上回るPERをつけていたら、投資は見送るのが無難でしょう。
相場下落で国際優良銘柄のPERも大きく低下しました。トヨタ自動車の十倍割れにすかさず買いが入ったように、売られすぎた優良株を探すにはいいタイミングかもしれません。
【表】東証1部平均と国際優良株の予想PER
(単位、倍)
2/22終 値ベース
東証1部全銘柄の平均 15.7
トヨタ自動車 12.6
ホンダ 8.7
キヤノン 12.4
ソニー 14.8
《かい・ようこ》フリーキャスター。一級ファイナンシャル・プランニング技能士。一九九〇年四月から二〇〇三年九月までテレビ東京「株式ニュース」担当。司会から講演、講師など幅広く活躍中。
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