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投資尺度の基本(4)配当利回り(プロに聞く目からウロコの投資塾)終2008/02/29, , 日本経済新聞 夕刊, 6ページ, 有, 1251文字
甲斐洋子氏
長期保有での高配当魅力
株式相場の下落に伴って、配当利回りの高さがクローズアップされるようになってきました。東証一部の上場銘柄の今期予想配当利回りの平均は、昨年十一月に長期金利を上回り、二月二十二日現在一・七四%(単純平均)をつけています。
個別銘柄の配当利回りは、一株あたりの年間配当金を株価で割って%表示したもので、分母となる株価が下落すれば利回りは上昇します。配当金は企業が公表している予想ベースの値を使います。
業績が景気に左右されにくい電力株や医薬品株などは配当利回りも安定して高い水準を保っており、ディフェンシブ銘柄と呼ばれています。三月決算期末に向けて、こういった銘柄を短期間保有して配当を得ようという動きも見られますが、得てして高値づかみになりがちですので注意が必要です。
目先の利益に走るより、割安と思われる水準で買って長期保有で高水準の配当金を安定的に受け取ることができれば、預貯金よりはるかに魅力的です。この場合、株価の短期間の上げ下げに一喜一憂する必要はありませんが、いくら多くの配当金を得ても、それ以上に株価が下落してしまっては意味がありません。業績や財務状況をよくチェックした上で、安心して保有できる銘柄を選ぶことが大切です。
今回の株価下落局面で注目されるのは、国際優良株の配当利回りがディフェンシブ銘柄を上回る場面が多くみられることです。それだけ優良株の下げがきつかったという証しでもありますが、すでに株価はかなり割安な水準まで下落していますので、ここからは配当利回りに着目した買いが入ると予想する声も多いようです。これらの銘柄が従来の成長力を取り戻すとしたら、高配当とともに値上がり益も享受できるチャンスだといえるでしょう。
最近は、株主への還元を重視する企業が増える傾向にあります。配当の目標として多くの企業が掲げているのが、配当性向です。これは一株あたりの年間配当金を一株あたりの純利益で割って%表示したもので、利益の何%を配当に回すかを示しています。
東証一部上場企業の配当性向は約二〇%と、欧米に比べればまだ低い水準ですが、三〇―四〇%台の目標を明示する企業も出てきています。配当と利益が連動するということは、収益が悪化すれば減配あるいは無配となる恐れもあります。目標を明示する姿勢は経営基盤や収益力への自信の表れともとれますが、増配や減配のアナウンスは株価を直接動かす材料にもなりますから、やはり業績は大切なポイントです。
また、個人投資家にとっては株主優待も楽しみのひとつです。自分にとって必要な商品やサービスを得ることができると考えれば、株主優待を加味した利回りを念頭に置くのもいいでしょう。(この項おわり)
【表】主要銘柄の予想配当利回り(%)
(2月22日終値)
トヨタ自動車 2.34
JFEホールディングス 2.56
東京電力 2.38
第一三共 2.18
東証1部平均 1.74
長期金利 1.45
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